音効とは?仕事内容やなるための方法

音効とは?仕事内容やなるための方法

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多くのスタッフが関わる映像制作には、音に特化した仕事もあります。それが音効です。

音効は、BGMや効果音で映像のクオリティを上げる仕事。音・音楽の効果に興味のある方には魅力的な仕事内容で、興味を持つ方も多いようです。

この記事では、音効の仕事を詳しく解説し、この仕事に就くためのキャリアパスや役立つ資格、必要な資質もご紹介します。

映像関連で音関係の仕事に進みたい方は、今回の記事内容を参考に、キャリアプランを考えてみてください。

映像業界の“音効”とは?

音効とは“音響効果”の略で、映像に編集段階でBGM・効果音を加える作業自体、あるいは、音効の仕事を行なうスタッフの名称です。

撮影の際に映像にふさわしい音まで同時に収録するのは、案外むずかしいものです。

例えば、ハイヒールの“コツコツ”歩く音や物が“ゴトン”と落ちる音などは、特別な演出意図がない限り別途収録し、編集で音効が付け加えます。バラエティーや情報番組を盛り上げる「ジャジャーン」などの音を加えるのも、音効の仕事です。

BGMや効果音のセレクトはもちろん、音の音量・タイミングなどによっても映像の印象は変化します。音効は、映像の印象やクオリティを左右する仕事です。

音効の具体的な仕事内容

音効スタッフがどのように仕事を進めるのか、具体的に解説します。

テレビ番組の音効の仕事

映像を見てシーンに適したBGMや効果音を選びます。

収録した音源や既存の音源に納得できない場合などは、新しく音源を収録。台本や映像をチェックしながらディレクターと打ち合わせ、作品に合う音や音楽を入れる箇所などを確認します。ディレクターから具体的な指示を仰ぐケースもあれば、すべてお任せというケースもあり、進め方はさまざまです。

一般的には、VTRを見ながら各シーンに適した音を当てていき、最終的にどの音を使うのか、ディレクターやMA(マルチ・オーディオ・ミキサー)と相談しながら調整します。

音効とMAの違い

音効と混同されやすいのがMAの仕事です。音効とMAの仕事の違いを理解しておきましょう。

番組に合った音を選び、適切な箇所に付けていくのが音効のおもな仕事で、映像全般の“音”に関する部分をデザインします。収録現場で番組にふさわしい音楽・効果音を流すケースもあるようです。

一方MAは、収録された現場音を整理し、音効が用意した音を付け、ナレーションを収録し、放映できる状態に仕上げます。ディレクターと音効、双方の意図を把握し、自分のセンスも加えてまとめる仕事です。

双方の仕事は重なる部分もあり、局や制作会社・番組によっては、同じスタッフが担当します。

テレビの音効スタッフに求められる資質

テレビ番組の音効スタッフに必要な資質を解説します。

音効の仕事は、ディレクターの作りたい番組を理解し、演出意図に沿った音を選ぶセンスや知識、配慮が求められる仕事です。また、視聴者の立場に立った想像力も大切です。

現実にはない音をシンセサイザーなどで作り出すこともあり、楽器や関連機器の知識・スキルがあると仕事に活かせます。

さらに、番組制作はディレクターや撮影、照明、MAと、多くのスタッフが関わるチームプレイです。各スタッフの意図に配慮できる気遣いもあると良いでしょう。

音効の仕事に就くには?

音効の仕事は、一般的には番組制作会社や音響関連の専門会社に就職してキャリアを積みます。専門知識が求められる技術職のため、大学・短大・放送映像系の専門学校などで関連知識を学んでおくのがオススメです。

楽器類が使えると優遇される場合あり

就職時に音楽関係の専門知識はなくても、ほとんど問題ありません。ただし、楽器類やPro Toolsなどの整音ツールが使えると、会社の状況によっては優遇される可能性はあります。

音効の仕事に就くためにオススメの資格

オススメの資格は、「映像音響処理技術者資格」です。

撮影された映像素材を放映できるように仕上げるには、CG・特殊効果も使う編集作業、映像に効果音・音楽・ナレーションなどを加える音声処理作業などが必要です。「映像音響処理技術者資格」は、音効だけでなく、録音技術者・ビデオ編集技術者にも共通する民間資格で、映像・音響の処理技術の基礎知識習得が目的。

映像音響処理技術者資格認定試験

これからの音効スタッフに期待されるのは、進化するデジタル技術のなかで、映像コンテンツをより魅力あふれるクオリティに仕上げることです。「映像音響処理技術者資格」は、取得しておいて損はありません。

まとめ

音効は“音響効果”の略で、映像にBGM・効果音を加える作業自体、あるいは、音効作業を行なうスタッフを指します。映像の音・音楽の効果に関心のある方には、とても魅力的な仕事です。

映像の印象やクオリティを大きく左右する音効の仕事には、演出意図を理解する理解力、センスや想像力、知識が必要です。専門知識が求められる技術職のため、専門学校などで関連知識を学ぶのがオススメ。「映像音響処理技術者資格」を取得するのも良いでしょう。

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