建築系学科ブログ:読売理工医療福祉専門学校

学校の情報や建築やまちに関連した様々な考察を更新しています

【建築学科】FUTURE SCAPE PROJECT 2022

昨年になりましたが、横浜象の鼻テラスで行われた、
『FUTERE SCAPE PROJECT 2022』に学科有志で出展しました。
約2年ぶりの出展です。

今回は「うつしうつしよ/Reflective Trunk」 と題して、高架下にLED照明を内包したボックスを連続的に配置し、日中・夜間と 的に写りこむ装置を提案しました。

LEDライン照明と光源をカバーする素材の検討
講師に工具の使い方のレクチャーを受けながら制作
現地にモックアップを持込み、設営方法の検討
制作したボックス部材たち
フレーム化したボックスは、現地の写真スポットになりました
現場の不陸を見ながらの設置作業
いよいよ展示
行きかう人が足を止めて記念写真を撮っていました
高架下の天井のクラックが、近未来的なイメージを連想します
集合写真

海風吹く中大変でしたが、たくさんの方に来場いただき、とても充実したイベントになりました。

【建築学科】学園祭レポート~後編~

10月28日(金)29日(土)に3年ぶりとなる学園祭が開催されました。

「茶室で抹茶を楽しむ体験ワークショップ」と「街の模型つくり体験ワークショップ」2つの体験ワークショップと「留学生のスピーチコンテスト」について前後編でお届けしています。

今回は「後編」として 「街の模型つくり体験ワークショップ」「留学生のスピーチコンテスト」についてレポートします。

【模型ワークショップ】
3 階の製図室では文京区内の建物を1/1000 の大きさでつくる体験ワークショップを行いました。
まずは学園祭前日、建築学科1年生2年生全員で準備をしました。

完成!
こちらも完成

一辺が2 キロの長さのある空中写真が完成しました。
あとは写真の上に体験ワークショップでつくった模型を置いて街をつくっていきます。

さっそく模型ワークショップ参加の方ご来場。建物の高さと大きさを地図で確認しながらフレームだけの建物つくりに挑戦してもらいました。

はじめての作業ですが、みなさん順調に完成しました。カッターを使った作業もかなりお上手です
ワークショップ完成した模型の前で記念撮影。参加ありがとうございました!

ちなみに参加記念のハロウィン仕様の指輪は2 年生が短時間で制作。
さすが作業が速いです。

地図上にはビルのほか、史跡や文京区の防災に関わる施設もわかるように置いてあります。
身近なところに歴史的史跡もいっぱいあることがわかります。

【スピーチコンテスト】
学園祭の期間中のもう一つの大きなイベントは留学生による日本語スピーチコンテストです。
建築学科からはコンテストに2名がエントリーしました。
日本語での5分間のスピーチ。母国語以外のことばで大勢の前でスピーチするなんて想像するだけ大変そうです。。

無事終わって記念撮影中の笑顔の二人。お疲れ様でした~

以上、駆け足で、建築学科の学園祭の様子を振り返りでお伝えしました!
わずか2 日間でしたが振り返ると盛りだくさんですね。
来年どんな学園祭なるのかな。楽しみです!

【建築学科】学園祭レポート~前編~

10月28日(金)29日(土)に3年ぶりとなる学園祭が開催されました。

「茶室で抹茶を楽しむ体験ワークショップ」と「街の模型つくり体験ワークショップ」2つの体験ワークショップと「留学生のスピーチコンテスト」について前後編でお届けします。

まずは「前編」として 「茶室で抹茶を楽しむ体験ワークショップ」 についてレポートします。

【茶室体験ワークショップ・森茶】

まず建築学科・SD研究会主催の体験ワークショップ・森茶(シンチャ)を紹介します。

自分たちでデザインから組み立てまでしたお茶室を使用したお抹茶をいただける企画です。

2日間の学祭期間の1日目は学校の1階エントランス横の屋外テラス、2日目は5階の教室が会場でした。

照明つきのサインにはプログラムが書かれていました。1日3回のお点前のよう

完成までを遡ると、学園祭初日は朝からテラスで設営準備です。

場所が学校の外なので事前に設営ができないため、当日から作業開始。

まずは骨組の組み立て作業を行いました。

茶室は木造実習で使用するモックアップという実物大の構造部材の教材を利用してデザインしたものです。

畳も本物です。この後、短時間で組み立てできるように準備しておいた壁のパースを貼っていきます。

無事に全体の設営完了!
通りから見るとこんな感じ。完成度の高い仕上がりです
茶室前の待合。天気にも恵まれて、順番をまっている間も気持ちよく過ごすことができました

茶室は外側、内側どちらにも仕上げにプラスチック製の障子紙が貼ってあります。

和紙のように光を透過する素材です。外から見ると一辺が2メートルの白い箱のように見えますが、

中に入ってみると白い壁に森の木々を思わせるシルエットが浮かあがっていました。

2畳ほどの小さな空間ですが、座ると、柔かな光に包まれた白い森の中が広がっていました。

すっと心が静かになってゆきます。茶室で抹茶の味わいながら、森林浴した時のようにリフレッシュできました。

お茶室でお抹茶を味わったら、思わず目を閉じてこんな感じになります。ふぅ~

学園祭2日目の茶室の様子はこちら。教室に移動してきました。照明がつくとまた違った雰囲気です。

壁の中に照明が仕込んであり壁自体が光っているように見えます。お店のデザインにも使われる手法です
小さなお客様もたのしんでくれたかな?

今後は組み立て式の茶室というメリットを活かして、となりのオフィスのエントランスホール、街のなか、商店街などに出かけたりと地域のみなさんと楽しめる茶室になったら楽しそうです。

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コンペ応募作品

【建築系学科】「木の家設計グランプリ2022」に取り組みました

この夏、SD研究会の1年生は「木の家設計グランプリ2022」に取り組みました。

SD研究会では毎年この時期に、1年生に作図や模型制作、パソコンを使った様々なテクニックなどのスキルを一通り身につけてもらう目的で、設計コンペティションに挑戦しています。

5月から2年生のサポートを受けながら準備をはじめ、建築展を見学したり、さまざまな建築例を見たり、調べたりしながら検討案を作り、夏休みに入って図面やスケッチを描き、模型を作ってプレゼンテーションシートを作成、完成させました。

すべての作業が初めて体験することばかりでしたが、ほぼ毎日製図室とパソコン室に通いつめ、試行錯誤を重ねながら、全員で力を合わせて素晴らしい作品にまとめることができました。

完成した作品は、1年生が入学して5か月足らずで作ったものとは思えず、控えめにいっても大学3年生レベルくらいにはなっていると思います。

大変なことの連続だったと思いますが、最後まで全員で楽しそうに作業していたメンバーを大変頼もしく感じました。

建築は多くの人の協力がないと実現できません。

すばらしいチームワークで大仕事を成し遂げたメンバーは、それを体感できたのではないかと思います。お疲れ様でした!

▼木の家設計グランプリ2022公式サイト

http://www.dentoumirai.jp/

【建築学科】スポーツ大会を開催しました

コロナ禍で2年ほど中止していたスポーツ大会が開催されました。

今回は、近くの東京ドームボウリングセンターにてボーリングでした。

久々の学校行事で、教室を飛び出しての時間は、とても新鮮でした。

そして、なんと全学生の中で、建築学科の学生が最高スコアを記録しました!

手の消毒、マスク着用など、まだまだ制限がある日常ですが、

普段とは違う場所で、いつもとは違う時間を共に過ごすことも、学生には必要ですよね。

専門学校卒業設計展@田町

第22回 専門学校卒業作品展示会が、港区の建築会館にて始まりました。

全国の専門学校生の卒業設計優秀作品が一同に会して行われる展示会です。

本校建築系学科から、3名の作品を展示しています。

学生の集大成をこの機会にぜひご覧になってください!

第22回専門学校卒業作品展示会

会期:2022年6/13(月)~25(土)  ※最終日は13:00まで

会場:建築会館 1階ギャラリー(東京都港区芝5-26-20)

主催:全国専門学校建築教育連絡協議会

本校建築系学科の学生作品(プレゼンシート)
左上:小島 由海子「住む人と集まって来た人の共存する街」
左下:遠矢 麻里亜「美星の森」
右上下:田中 真由「最期の居場所」
模型:小島由海子「住む人と集まって来た人の共存する街」

さて、展示会が開催される田町は、3年前まで本校の校舎があった地です。

(建築会館は、前校舎の隣)

校舎があった敷地には、オフィスビルが建設中でした!

「田町M-SQUARE Garden」

(左)大規模なオフィスビル(右)昔ながらの商店街(慶応中通り商店街)

ここ田町エリアは、山手線「高輪ゲートウェイ駅」新設などの影響もあり、西口、東口で多くの開発(再開発)が行われているエリアですが、一方で小さなお店も残っています。

様々なスケールが混在して、今後も面白いエリアになりそうですね。

【建築学科】木造モックアップ演習

普段は、製図板に向かって製図を行うことが多いですが、今回は、体を使って建築を体験する【木造モックアップ演習】を行いました。
部材の名前や、「仕口」「継手」と呼ばれる木造独特のジョイント方法を学びながら、疑似職人体験!
組みあがった時の達成感は、建築をつくることにつながりますね。

建築概論の一コマ

今年度から開講した、【建築学概論】の授業風景です。建築を学ぶ1年生向けに、オムニバス形式で各分野の講師が講義する授業です。

今回はランドスケープアーキテクトの橋内智也先生にお願いして、国内外の事例、橋内さんの作品を中心に、ランドスケープのやりがいや面白さを講義して頂きました。

御年117歳!

読売理工の最寄駅は、後楽園駅と春日駅、そして水道橋駅です。

水道橋駅で下車して本校に通う場合は、東口で降りて、東京ドームシティに沿ってテクテク歩きます。そして、その雰囲気を横目に学校に通いますが、たまには、息抜きに入って遊ぶのもいいかもしれません。

東京ドームシティーHP https://www.tokyo-dome.co.jp/

さて、そのさっき下車した総武線なのですが…。

水道橋駅西口から飯田橋のほうに100mに行くと、JR日本橋川橋梁とその両側に小石川橋通架道橋という橋が接続して存在しています(写真右側。下に流れているのは、日本橋川です。)

何を突然と思う方もいるかもしれませんが。

みなさんは、この橋をみてどう思いますか? よく見る小ぶりの鉄橋に見える人も多いのではないでしょうか。

普段、まちを歩いているとステキなものに、眼がいってしまいます。それは専門家も同じで、デザインが優れたものを評価してしまいがちで、現実にそのような状態が続いてきました。

しかし、建築やまちの専門家になるみなさんには、見た目ではなくて、まちにあるものが、いいものなのか、よくないものなのかがわかる眼を養ってほしいと思います。

この日本橋川橋梁を観察すると、四角い鉄骨枠組みに斜めに材料が入っています。これをトラス構造といいます。大きな部材をつかって梁をつくるより経済的に構造物がつくれます。

そして、その横の通過道橋をよく見てみると、下のようなプレートが取り付けられていました。

HARKORT DUISBURG-GERMANY 1904と書いてあります。

つまり、ハーコートという会社が1904年(明治37年)につくった、ドイツ製の橋なのです。(デュースブルクというのは、ドイツ西部の地名です。)

そして、専門家がもっと調べると、川の上にあるトラス構造の橋の方も、ドイツのハーコート社製であることがわかりました。そして、これらの橋梁はレンガ積みの橋脚で支えられています。となると、なんとなく明治の香りが…。

そうなんです!

この橋はこの線路が出来た1904年から、そのまま、117年も使われているのです。100年以上も前の鉄橋の上を、過密ダイヤで走る総武線が通っているのは、すごいと思いませんか?地味でも、何万人もの足を、ずっとトラス構造でしっかり支えているのです。

このように、ちょっと地味でも、縁の下で産業を支えてきた建造物や機械を「近代化遺産」といいます。

例えば、工場や機械、橋、ダム、トンネル、発電所、鉄道施設などが、価値があるものと考えられるようになりました。 例えば、近代化遺産で有名なものに、「軍艦島」があげられます。戦後は、荒れ果てた孤島でしたが、ここで、たくさんの石炭が出て日本を支えたこと、建築分野では綿密な建築計画が行われことが再発見され、今では世界遺産になっています。

軍艦島(端島):
出典:https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Nagasaki_Hashima_01.png

実は日本橋川橋梁・小石川橋通架道橋も、近代化遺産として、土木学会が「鉄の橋百選」に選んでいます。

まちにあるものの価値は最初からあるものではありません。

誰かが価値を発見するものなのです!

まちを歩いて、わたしたちと一緒に色々なものを発見しませんか?

読売理工周辺の素敵な坂道

さて、みなさんに問題です!

「東京には、上り坂と下り坂。どちらが多いでしょうか?」

この前、講義でこんな質問をしたら、学生からは「のぼりざかー!」と元気のよい声があがりました。

が、……同じ坂道なので、「上り坂」も「下り坂」も、当然同じ数になります。

でも、上りの方が気持ちのいい坂と、下りの方の気持ちのいい坂があることは、読売理工の周りを歩いていると、すぐに理解できます。

読売理工の校舎は、本郷台地目白台地という高台の間の谷筋に建っています。なので、東に行っても、西に行っても、坂は上りになっています。

校舎の南側を東西に走る四車線道路である春日通も、同じように坂道になっていますが、交通量が多くて風情がありません。でも、ちょっと横にそれると、ちょっと素敵な坂道がたくさんあります。

今回紹介するステキな坂道

まず、東に行ってみましょう。例えば、500m歩くと菊坂があります。昔ながらの商店街で、樋口一葉が通った伊勢屋質店(文京区指定文化財)があり、伝統的な商店や古い喫茶店が残っていて、歩いていて楽しい庶民的な坂道です。風情のあるお宅もあって、少しなつかしい気持ちになるかもしれません。菊坂は上って行くとき、わくわくする坂道です。先日の建築学科の授業で「まちあるき」としてこの辺りを散策しました。

菊坂(伊勢屋質店の前、1年生建築概論にて)

では、下の写真にある、菊坂の南側にあるこの坂はどうでしょうか?
炭団坂という名前がついています。
炭団は練炭と同じような昔の燃料のことです。あまりに坂が急なので転がってしてまい、真っ黒になってしまうという意味で名づけられたのです。崖にはいつくばっていて、階段になっているので上るのは大変です。
でも、上から見るときれいな風景が広がっています!美しくデザインされているのも注目です!(建築を学んでいるとこのようなデザイン計画を一度は立ててみたいものです。)
なので、ここは下る方が気持ちいい坂道でしょう。

では、今度は、西に行ってみましょう。校舎から500m離れたところに、善光寺坂があります。この坂は200mぐらいの長さのゆったりした坂です。

樹齢400年のムクの大木(文京区指定天然記念物)や、善光寺や稲荷大明神、慈眼院などはじめとする寺院建築を見ながら、散歩する事が出来ます。これらの寺院には、面白い形をした江戸時代の建築があり、興味をそそります。

そして、建物の高さも低いので、景色を守ろうという気持ちが、まちから感じられます。

ちなみに、タレントのタモリさんも、著書『TOKYO坂道美学入門』で絶賛している坂だったりします!

このように考えると、建築を学んだり、まちを体験してみたりすると、「上り坂」と「下り坂」があって、それぞれ受ける印象に違いがあることや、それぞれの坂に個性があることがわかります。

みなさんも、読売理工の建築学生になったら、放課後に近所を歩いたり、
設計課題の敷地を調べに行くことになります。
道路は建築設計を行う上で重要な要素になります。
みなさんが見ている坂は、もう単に「坂」ではありません。
「上り坂」でしょうか「下り坂」でしょうか、感じ取ってみてください。

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