ジャーナリストの死

昨日、ニュースを見てびっくりしました。


ミャンマーで日本人ジャーナリストが亡くなりました


ご冥福を心よりお祈り申し上げます。


 


数年前にも、やはり似たような事件がありました。


そのご婦人の手記だったかどうか記憶が定かではありませんが、


ご主人の死に対して、


「常に覚悟は出来ていました」


と、毅然とされていたのがとても印象的でした。


 


ジャーナリストとは、常に最先端にある真実を追いかける仕事です。


真実とは、安易に得られるものでもなければ、


暖かく優しいものとは限りません。


人間にも、本音と建前があるように、真実にも本音と建前があります。


それを扱う仕事が、報道でありジャーナリズムです。


だからこそ、真実を見極める眼とゆるぎない倫理観が必要になります。


 


見せ掛けの、付け焼刃の取材では、真実は得られないのです。


 


亡くなったジャーナリストは、死ぬ瞬間までカメラを握っていました。


現場をこの眼で確かめるために、それを記録として残すために、


危険の中に身を投じるジャーナリストは数多く居ます。


 


 


学生だった頃に、ジャーナリズムの世界に誘われたことがありました。


「覚悟ができたら、いつでも声をかけてくれ」


その覚悟は、今も出来ないまま現在に至ってしまいました。


 


ジャーナリズムの最先端に身を置く覚悟は、並大抵ではないと思います。


そして、その人の周りの人々も、同じだけの覚悟が要ります。


人は決して一人であって一人ではないのです。


 


亡くなった方のご冥福と共に、


そのご家族・ご親戚、その方を取り巻いていた方々にも、


深くお悔やみ申し上げます。


 

創刊

体験入学で作ってもらう小冊子


どんな段取りでできあがるかをご紹介


 


段取り1


 


これが本になる前。


印刷したてのほ~やほや。


 


 


 


両面に印刷された紙が、本になっていく過程を体験して貰います


 


 


段取り2


 


光にかざしてトンボ*を合わせます。


この作業をきっちりしないといけないのさ


 


 


 


トンボに合わせて紙を折っていきます。器用はあったらいいな


 


 


段取り3


 


折りあがったら本を綴じます。


どうして先に綴じるのか後のお楽しみ


 


 


 


ちょっと特殊なホッチキスを使います。普通のだとちょっと厳しいかな?


 


 


段取り4


 


トンボに定規を合わせます。


カット用のアルミ製の定規を使います。


 


 


 


適当に合わせると出来上がりに影響するので慎重に


 


 


段取り5


 


定規に合わせてカット


一気に切ろうとしないことがコツです


 


 


 


無理に切ろうとすると、定規が歪んでうまく切れないので要注意


 


 


段取り6


 


トンボが見えなくなると困るので、


切りきってしまわないように気をつけましょう


 


 


 


完全に断ち切ってしまうと、仕上がりに影響が出てしまいます


 


 


段取り7


 


裁断が終わると、すっぽり抜ける感じ。


表紙と裏表紙が表になっています


 


 


 


トンボの線の真ん中辺りまで切ると、きれいに本の部分が抜けます


 


 


段取り8


 


綴じた部分で折ったら出来上がり


表紙は実習で作って貰います


 


 


 


これで小冊子の完成ですちょっとした工作のお時間です


 


 


段取り9


 


できあがりはこんな感じ。


手のひらすっぽりのミニサイズです


 


 


 


内容は、マスコミにちょっと役立つ内容になっています


数種類用意する予定なので、コンプリートを目指しておくれ


 


ちなみに表紙のニャンコは・・・内緒


 


トンボ→印刷物を制作する時の基準線。無いと困る。

落とし穴

私が、制作会社に入ってびっくりしたことをご紹介します。


といっても、小さな制作会社ですので、その辺は考慮してね


 


入社して間もない頃、新刊が出たので、


サイトの内容を書き換えるように指示をされたので作業しようとしたら・・・


 


全くもってびっくりなのよ


 


表示がおかしくなっていて、ソース*を見たらこれまた暗号文並の複雑怪奇


どう云う事かと確認してみたら・・・


DTPの感覚で作成したとのコト・・・トホホ・・・


 


印刷物でできる事とWebでできることは似ているけれど違います。


大きな違いは、その作り方にあるかもしれません。


レイアウト*の方法・・・と言う表現が正しいかどうかは分かりませんけど


 


印刷物の場合、画像の位置、文字の位置など細かく設定する必要があります。


なぜなら、そのまま出来上がりに反映してしまうからです。


 


Webの場合、文字など細かく設定することも出来ますがリスクを伴います。


閲覧者の環境などに依存するため、


閲覧者の立場を考慮して制作する必要があるのです。


このことをユーザビリティといいます。


 


印刷業からWebへの移行が目立つ傍ら、


Webについての知識が追いついて居ないままという現状があります。


 


どうしてか?


 


見てくれは似ているけど、Webはプログラム*なんです。


だから、修正をしたり更新をしたりしようとすると、


プログラム(=中身)を理解していないと難しいのです。


簡単な更新は出来ます。


けど、「もっとこうしたい!」と欲が出たときに壁に当たります。


 


それで、自分が作りたいWebの画面を画像で作ってしまうのです。


そうなると、更新はおろか修正が必要なとき、とても大掛かりになります。


なにより、大きな画像は見るだけでそこそこ時間がかかるので、


閲覧者は総てを見ないうちに他へ行ってしまうのが殆どなのです


 


話がそれちゃったけど、


Webはhtmlなどのプログラムをブラウザソフトで起動して表示します。


つまり・・・こんな感じ。


 


英文(=htmlファイル)



翻訳(=ブラウザソフト)



和文(=Web)


 


と言う具合なのです。


だから、ファイルの内容が多ければその分時間がかかると言うこと。


 


印刷業をしている人って、プログラムには疎い人が多いから、


案外その辺の絡みを知らない人って多いのです。


 


え?Web制作ソフトが使えるから良いって?


確かにそれも一理あるけど、トラブルが起きたときに対処できるか??


ここがポイントです


 


入門編としてWeb制作ツールはとても良いですけど、


それだけではどうにもならなくなるコトがあることに気づくはずです。


 


まぁ、文字を追うのはどっちも同じなんだけどねぇ~


 


ソース→HTMLファイルなどのプログラムのこと


レイアウト→文章や文字などの見た目の構成


プログラム→パソコンのための命令文

読書の秋と本の虫

涼しくなってきました。秋の夜長は読書の秋


 


出版系で働く人の多くは、自身も読書家であることが多いです。


それも、ちょっと難しい本から軽めの本までさまざまです。


ジャンルを決めている人もいれば、ジャンルを問わない人もいて。


話してみると、意外な一面が見えたりで。


 


また、長年愛読している雑誌の出版社などに、


当たって砕けろで、自分を売り込みに行った人など、


密やかな武勇伝もあったりなかったりで


 


「好き」を仕事にしている人が多いから、


締め切り間際まで「これで辞めてやる~」なんて言っているくせに、


入稿終われば「次行ってみよ~」と張り切る人が殆んどです。


 


ただ、噂通りハードです


 


その分、出来あがったものを手にとる時の感動はひとしおです


 


あ~話がずれちゃった


 


そう言う訳で、書店を周るだけで、気分転換&息抜きになったりする訳で。


お給料が出た後なんかは、勢い余って大人買いなんて暴挙も


家中の書籍を集めたら、とんでもない数字になりそうで。


 


それに拍車をかけるのが・・・フリーマガジン


無料だからって侮れない切り口鮮やか技ありな一冊が結構多いのです


ついつい貰って来てはためてしまうのです


 


携帯小説もよいですけど、書籍の中のワンダーランドも素敵ですよ~


 


だけど私は、「読書の秋」より「食欲の秋」だわ

小冊子作りました

体験入学に参加してもらって、手ぶらで帰すのもナンなので、


手のひらにすっぽり入る小冊子を用意しました


 


あ!勘違いしないで下さい。ポイポイ配っている訳ではありません


最終工程から製本まで参加した方にやって頂いています


マスコミ制作ですからね、きっちょり制作して頂きます


 


つまり、自分で作った本をお持ち帰り頂いている訳です


 


とはいえ、短い時間に始めから作る時間はないので、


大まかな内容は作ってあるので、


ちょこっと制作の実習をしてから印刷→製本という段取りで


気になる内容は、マスコミ制作の豆知識っぽいものになっています。


最初の一冊は、印刷に関する知識です


身近に役立つ内容を選んでいます。


 


何種類か用意する予定ですので、コンプリート目指して下さい


 


ちょっとぉ~別に手抜きしている訳ではないわよ~

印刷物の行く末

ペーパーレスを推奨する傍ら、


印刷物の需要って、そうそう減っている訳ではないのです。


ただ、所有から共有に変化しているのかな・・・なんて、


個人的には思ってみたりするのです。


漫画喫茶とか、古本屋さんとか、多岐多様になってきているじゃない?


 


それから日本だけでも、たくさんあふれるフリーマガジン。


ちょっと前に、韓国でもフリーマガジンの需要について、


ニュースで特集まで行かなくても取り上げられていました。


お気軽、お手軽、手に取れるってのが良いのかなぁ?


クーポンついてるしね


 


とはいえ、携帯1人1台時代


携帯小説やらブログやら、携帯が文庫本代わりになったりして、


携帯で小説を読んだり、新聞読んだり、雑誌読んだり。


携帯ゲーム・・・なんてのもありますけど


 


都心部は、電車に揺られる時間がとても長いので、


その時間をうまく活用して、退屈しない工夫が、


ひとつの文化みたいに根付いているのかな?なんて。


 


そんな感じで、たとえ携帯なりゲーム機なりの、


電子機器類が発達しようとも、書籍の需要は決してなくならないでしょう?


電車に乗って見廻すと、本を持っている人って結構居ますよね


 


数百年後、数千年後、データは失われても、


紙に印刷したもの(特に白黒のシンプルなもの)は決して失われないのです。


 


 


さて、数千年後の歴史家たちが、


今の我々の時代を研究しようとした時、いったい何で時代を探るのでしょうか?


総てコンピューターの中に、データとして残っているのでしょうかね?


それとも、メモリーとして小さなキーホルダーみたいなのに詰まっているのかな?


 


なんて考えると、既に数千年の歴史を経ている紙ってすごいなと思うのです。


その、“紙”に残すものを考えたり、作っていくのが、


マスコミ制作学科なのかな・・・って(フリが長いって


 


放送映像学科は、“今”をリアルタイムに伝える人を育成する学科です。


マスコミ制作学科は、“今”をカタチにして残す人を育成する学科です。


その“カタチ”は、書籍かもしれないし、Webかもしれないし、


はたまたたった1枚の紙っ切れかもしれません。


けど、それが残って歴史を経て、


自分の居た形跡なんてかけらも無い時代の人の目に触れたら、


なんだかちょっとかっこいいかな・・・なんて考えてみました。


あ、けどインクによっては水に溶けるし、火には燃えちゃうし・・・。


結構、きれいに残っていくのってサバイバルかもしれない


妄想するのは自由ってことで


 


ねぇねぇ、印刷物を見る目がちょっと変わるでしょ?

出動命令

取材って、急に決まることがあって。


出社してすぐ移動・・・なんて悲劇も


 


移動している最中に、次はドコドコってコトだってあり得ます。


もう、何でもありです。


 


これは人から聞いた話だけど・・・


 


きみきみ、どうせ時間あるよね。ちょっとここに行ってきなよ。


・・・えぇ(渡されたメモには、決して一人では行かないような場所)


大丈夫、大丈夫取材の話はつけてあるから、よろしく~


・・・


 


なんて形で、取材に行くことも多々あったとか無かったとか・・・。


 


書籍や雑誌などの内容にもよるみたいですけど、


潜入取材や、相手にばれない様に・・・なんてコワイこともあるそうです


 


そうかと思えば、実際に体験取材なんて楽しいものもあります


 


これは、運と日頃の行いと言動によるのでしょうかね?


 


断る勇気も必要です但し、その後のコトも考えてね


 


駆け出しの頃って「断る→さようなら」だったりするよの

責任の行方

臨時でデザイン事務所でバイトしていた頃、


出来上がり原稿を確認して出力見本とデータを送るのに立ち会った。


・・・というよりは、その日がたまたま納品日だっただけなんだけど。


 


それは、海外の出版物の原稿。


普段見慣れない文字列はちょっと新鮮でした


 


それからしばらくして出勤してみると、


事務所の人がばたばたしていました。


電話を握る姿からも、ただならぬ雰囲気が感じられます。


何事か聞いてみたら・・・クレーム


出版されてから誤字が見つかったのです。


データにも、出力見本にも誤字はありません。


つまり、データのやり取りによるもの。


 


ごくごくたまに、データのやり取りで文字化けしちゃうことがあるのですが、


このケースはとっても稀・・・なんだろうなぁ・・・。


 


こちら側には落ち度が無くても、実際に刷られたものが間違っていたら、


それはそれで責任問題。ずいぶん揉めました。


 


結局、こちら側で責任を取ったのかなぁ?


 


ほんの些細なことで、データって崩れちゃうんだな・・・なんて。


 


たまに、海外からで買ったCDやDVDが聞いたり見たりできなかったって話、


ちょこっとだけ聞いたことあるけど、これと同じなのかもしれない。


 


海を大きく越えると、人間同士のコミュニケーションは難しい。


同じ言語を使っているのではなく、別の言語・文化なら尚更。


そして、それは機械でも同じことが言えるのかなぁ・・・なんて思ってみたり。


 


いろいろ難しいなぁ・・・。


 


異文化交流、簡単だったらつまらないよね

テレアポ的確認電話

新人さんや、アルバイトさんの仕事って、


きれいで楽しくて効率いいものってあんまりありません


面倒で厄介な仕事が基本です。


 


そんなのヤダ~~なんて言っても、始まらないのよ世の中は


 


制作会社じゃないけど、


新人さんに半年は雑用以外の仕事は与えないそうです


 


え?なんで??


いつ何言われてもすぐ動けるように「待機」するのも仕事だから。


それって、放置プレイの言い訳じゃないの?


動くコトだけが仕事じゃないのよこれだから素人は困るわ。


 


・・・内容から逸れてしまった・・・


 


そうそうそれで、渡されたのはお店や施設のリスト。


△△に載せる施設のリストだけど、内容があっているか確認して。


(どっさりある紙を両手で握って)どうやって?


はい(って指差された先には、電話しかないデスク)


・・・まぢかよ・・・(ココロのつぶやき)


 


こうなったらやるしかないので、ひたすら電話しまくりです。


はい、こちら○×です。


私、というものですが、この度△△の出版に伴いまして・・・


 


最初たどたどしかったのが、慣れてくるとこんな感じ。


もしもし、私ですが、ご住所の確認をしたいのですが・・・


 


日が傾きかけたところ、とりあえず一通り確認は終わっていました。


 


お疲れ様、なんだかすごい勢いでやっちゃったね


はいがんばりました


 


それで次の日、声をからした勢いで風邪っぴきに


 


 


・・・過ぎたるは及ばざるが如し??


 

ストリップ

印刷機にかける直前の校正を「色校」といいます。


この時には、文字の修正は終わっていて、


色合いのみを見る・・・が原則なのですが、


そうは問屋が卸さないコトだってあるのです


 


そう・・・見つけてしまったのです


 


図版が微妙に間違っていたのです


 


この時、クライアントさんは気付いていませんでした。


なので、やり過ごすという選択肢もあります。


その代わり、明らかに未完成品が出来上がります。


 


迷った末、修正をすることにしました。


 


クライアントさんと、社長とに連絡をし、「修正してくれ!」と訴えました。


 


版が出来上がっているので、


色校の段階で、原稿そのものの修正をするのは大変です。


 


分かりやすく例えるなら、


場合によっては版画の版木そのものを変えることになるからです。


 


色の修正のみ・・・と言うのは、


色はインクの量で調整が出来るから可能なのです。


 


色校後の修正は、場合によっては別費用がかかります。


理由は、版そのものを変えないといけない可能性があるからです。


ご家庭のプリンターで出力する訳じゃないので、


書籍一冊分の版をおこすだけでも数日要する場合があります。


 


そんなに大変なこととは知らず、修正の指示を出してしまったのです


社長は怒りました(当然です


 


生きた心地がしないまま、時間だけが過ぎてゆきました。


 


思いっきりドアを開ける音がしました。社長が戻ったのです。


 


あ・・・あのう・・・


ストリップで大丈夫だって良かったね


ス・・・ストリップ


 


ストリップって、別にエッチな意味合いじゃなく、


修正箇所を空欄にして印刷して差し替える方法なんですって


知らないことってたくさんあるんだね~。


 


いや~ん、変なこと口に出さないでよかったわ~