英語の教科書と国語の教科書

書籍には、右綴じと左綴じがあります(ドリルとかは、上綴じだけど)。


縦横無尽にある感じですけど、そこにはちゃんとルールがあるのです。


 


何のルールかというと・・・縦組み(書き)か横組み(書き)か


 


もともと日本語は縦書き文化なのです。


上から下へ、そして左へ・・・だから、左側を綴じてしまうと読みにくい。


そして、戦後に英語が入ってきてから、


横書きの文化が入ってきました。


英語のアルファベットは、左から右へ、そして下へ・・・


この場合は、どちら側を綴じても問題なさそうですけど、


右側が綴じてあると、ページをめくるたびに視線が逆流


なので、一般的には左側を綴じます。


 


冊子モノを作るときに、最初に縦組みか横組みかを決めます。


縦組みと言うのが、昔からある上から下へ文字を読むものです。


右綴じ・右開き・縦組み=国語の教科書


横組みは、最近(?)あらわれた左から右へ文字を読むもの。


左綴じ・左開き・横組み=英語の教科書


と覚えるとイメージしやすいよ~と教わりました


 


この頃は、その境界線も曖昧になってきていますけど、


それぞれのルールには、ちゃんと意味があるってことです。


 


店頭に並んでいる雑誌は、右綴じ横組みをよく見かけます。


最近は、パソコンや携帯で文章を読むことが多いから、


横書きの方が読みやすいって人が増えているそうです。


なので、情報系雑誌には、右綴じ横組みってよく見かけます。


ただ、よくよくページをめくってみると縦組みの部分があったりするので、


これも一概にはそうだとは、言えないのかもしれないです


 


今度、書店に行ったら気をつけて見てみて下さいませ。


 

トンボと余白率

仕事が立て込んでくると、手が空いている人が手伝います


それは制作会社でも一緒で、先輩が後輩の仕事を手伝うのも、


またその逆だって良くあることです


 


その時は、イラストの直しが多くて手一杯だったので、


組版(くみはん)*を先輩にお願いしていました。


数度目の校正(こうせい)*で、


校正紙(こうせいし)*を用意して貰ってクライアントさんのもとへ


 


ところで、このハコはなぁに?


・・・なんでしょうね・・・?


これ要らないわぁ~


 


クライアントさんの言うハコとは、


トンボ*の中に書かれたハコで、確かに目障りな感じがする。


それはそれで、会社に戻って先輩に聞いてみると・・・


 


あーあれね。素人サンのための枠さ~


あれ要らないそうです


要らないも何も、実際にはない線だよ


・・・じゃあ、何の線ですか?


・・・・・・カットしてみたらわかるよ


 


言われて定規をトンボにあててみると、総ての謎が解けました


ハコは出来上がり線だったのです


 


見本


左の絵の赤い線。


これがクライアントさんの言ったハコです。


色がついている原稿なら問題ありませんが、


余白が白(無地)の原稿の場合、


余白を見誤ってしまうことが良くあるのです。


 


内容に対しする余白の割合のことを、


余白率といいます。


校正紙はトンボが入る分、


紙全体の余白率は上がります。


もちろん実際の原稿の余白率とは異なります


 


 


このことを頭で理解していても、実際は見誤ってしまうものです


余白率を見誤ると、紙面の印象がまるっきり変わってしまいます。


ちなみに、余白率とは周りの余白だけの事をさすのではありません。


紙面全体の余白の割合をさすのでお間違いように


自分でレイアウトを考える時は、カットして確認しないと大変ってことで


けど・・・こんな失敗、新人さんぐらいしかしないんでしょうけどね


 


 


組版→文章や図版を印刷用に配置すること


校正→文章や図版の内容等が間違っていないか確認すること


校正紙→文章や図版が間違っていないか確認するための出力紙


トンボ→印刷物の基準線・断ち切り線

書籍コード

書籍を出版する時、一般の書店などに並べるには書籍コードが必要です。


 


書籍コードって何かというと、書籍に割り振られたIDみたいなもので、


各出版社でしか、それを発行することができません


具体的には・・・本の裏表紙に印刷されているバーコード


どういう形で渡されるかというと、


プラスチックの板みたいなのに印刷されて渡されます


 


出版社も、ただでは書籍コードを発行してくれません。


なぜなら、書籍コードを発行する=出版社公認の商品という意味。


という風にざっくり教わりました


入社して、書籍の制作に携わるという初めて尽くしだったので、


イメージしやすい言葉を選んでくれたみたいです


 


他にも「奥付」については・・・


 


著者→本(の内容)を書いた人


発行→出版にあたっての責任者


企画・制作→アイディアを出したり、編集・制作などの監修をした人


印刷・製本→(印刷代などの)お金を出した人


 


今度、本を読む時にちょっと奥付を気にしてみて下さい


一冊の本でも、いろんな人の手で作られていることが再確認できますよ


 

東京マスメディア会議

昨日の夜中、テレビをつけていたら、


東京メスメディア会議」という番組をやっていてついつい見てしまいました


 


少しマニアックな雑誌の編集者や記者が集まって、


色々スクープやら何やらを話す番組だったのですが、


専門誌の人間だからこそ知っている内容とかで結構面白かったです。


 


あと、取材の切り口なども「なるほどな~」なんて思うことも。


 


王道の、コンビニにでも並んでいるような雑誌ばかりではないので、


初めて聞いた雑誌もあれば、書名だけ知っているものもあったりで。


ましてや、その雑誌の取材・編集をしている方のお話が聞けるなんて


 


専門誌は、一般誌と違う雰囲気があって、


まっすぐな見方をするとカワリモノで、少し斜めから見ると仕事熱心で、


仕事熱心だからこそカワリモノになってしまう・・・という感じで。


 


取材や編集を通すうちに、その内容に詳しくなるのは勿論なのですが、


知識が知識を呼ぶ・・・ではないけど、


関心から始まり、


探求→発見→発展の無限ループの状態が起きるのではないかと。


 


私自身は、残念ながら専門誌の取材・編集の経験はないけど、


知り合いにある専門誌の取材をしていた人がいたのでその話。


 


取材でのドタバタもそうだけど、


端から見ていると「昼間からなんて話を!」という内容だけど、


話している本人はとても楽しそうで活き活きしている。


 


いや~、女の子相手に話すのもなんだけどさ~・・・(後略)・・・


・・・けど、とても楽しかったんじゃないんですか?


うんっ


 


専門誌に携わる人は、自分の仕事が好きな人が多いです。


端から見ていると「ヘンな人~」かもしれませんけど、


それは見方を変えると仕事熱心のあまりの変貌ぶりなのです


 


ことわざで、「好きこそ物の上手(得意)なれ」とあります。


自分の好きなこと、得意なことについては上達が早いということです。


 


私事なのですが・・・


ごく身近な知り合いで、舞台俳優を目指している人が何人もいます。


そういう人たちは、


学校とかでも部活にも入って、精力的に活動していました。


それに加えて勉強のために、できるだけ多種多様の舞台を観劇していました。


それでふと、自分には才能はないと気づいた人たちもいました。


 


それでどうしたのか?


 


一人は、観劇する側の立場の視点から、制作会社に入りました。


一人は、普通に働く傍ら、有志で作った劇団で活動を続けています。


一人は、舞台の演出・美術について学ぶために学校に通っています。


 


脚光を浴びるだけが、その仕事ではないのです。


 


「舞台」を例にとっても、


舞台に立つ役者さんも、


舞台や衣装のデザインをする人も、


そのデザインをもとに、セットや衣装を用意する人も、


ライトをあてる人も、音楽を流す人も、


その全体のできを確認する人も、


そして、その舞台についていろんな人に紹介する人も、


どれも欠かすことができない上に、


「舞台」に関わる仕事なのです。


 


映画でも、雑誌でも、書籍でも、番組でも、


何が好きで、何をしたいのか?ちょこっと考えてみても良いのでは?


そのことをすること=そのことが好きなこと」とは限らないですよ。


 


話が脱線してしまったけど、


知的好奇心(と少々の好き)の探求を極めたひとつの形かな・・・と思って、


その番組を見ていたのですよ。いやはや・・・。