レジストレーション

最近、本当に最近気がついたことがあります。


 


マスコミ制作学科の発行する小冊子「マスコミリン」の、


制作をしている時に、ちょっと間がさしてあることをやってみたのです。


C=100, M=100, Y=100, K=0 という設定の黒*。


これが、真っ黒じゃなかったのです


なんだか、ほの赤みがかっているのですよ


 


う~ん、う~ん、う~ん・・・


それでは、理屈と違うじゃないですか


 


ただ、ココでひとつ思い出したことがあるのですが、


絵の具の場合、混色すれば無限に色は作れるけど、


既に作られた色の鮮やかさには決して敵うことはない。


そういうことなのでしょうか??


 


印刷物は、網点*というのを使って、


色別の版を重ねて印刷する*ことでフルカラーを表現してます。


特別にこの色!という時に特色*というカタチでその色を作る場合を除いて、


色は目の錯覚を利用して表現しています。


 


印象派の画家、スーラーの点描画法と似ているかな?


 


だから、混色した黒とそのままの黒では、


アプリケーション上でも違いが出てくるのかな~と思った今日この頃。


 


ちなみに、K=100に色を加えた黒をリッチブラックと言ったりもします


それから、トンボに使う色は、C=100,M=100,Y=100,K=100


こうしないと、版を作ったときに基準線*が消えてしまいますからね。


この色をレジストレーションといいます。


トンボの黒は、ただの黒ではないのです


 


そんな訳で印刷の「黒」って奥が深いのです。


印刷物の黒、ちょっと注目して下さいね


 


C=100, …設定の黒→加法混色になるので理論上は「黒」になると言う意味


網点→アミテン 各色の版の色の濃淡は、網点の緻密度に影響


色別の版を…→フルカラー印刷の場合、4色分の版が必要


特色→CMYK以外の色。印刷の際、4色+特色の色数の版が必要になる


基準線→製版・印刷・断裁の時に必要な線。トンボ。


 


>>マスコミリンは体験入学でゲット!


>>マスコミ制作学科って何する学科?

OSサファリパーク

ジャガー・パンサー・タイガー・・・


さて、これらに共通するものは何でしょう


 


恥ずかしい話、私は最近まで知りませんでした


 


こんど、レオパードも仲間入りするそうです


 


わかりました?わかりました??


 


実はこれって、OS?*のバージョンの通称なのです。


 


この言葉との出会いは制作会社にいた頃なのです。


 


○月×日にタイガーが入るから、自分のデータは整理しておいてね。


はーい


(??会社でペットでも飼うのかな?)


 


それでやってきたのは、MacG5だったのです。


(あートラ模様*のMacってコトね)


 


そんなコトがあったのを忘れた頃に・・・


 


…Macってなんか憎めないんですよね~


自由自在にカスタマイズできるからですか?


デザインもかわいいし、なんか遊び心にあふれていて…


あーそれは解るかもしれないですね~


だって、OSにあだ名があるんですよ~


Σ(・ω・ノ)ノ


 


正体は、OS?の各バージョンの通称だったんです


会社がサファリパークになってしまうと不安になりました


あなたバカでしょそんなことも知らなかったなんて…


 


現場では当たり前の言葉でも、外の人間にはチンプンカンプン。


聞くのは一瞬の恥です。でも知らないのは…


あ!でも同じコトは2度聞いちゃダメですよ


 


OS ?→MachintoshのOS 印刷業界ではMacのシェアが大きい


トラ模様→光の加減でそう見えただけで、実際には存在しません。


 


ちなみに・・・


ジャガー → 10.2


パンサー → 10.3.9


タイガー → 10.4


レオパード → 10.5


 

紙の話

印刷について知る上で、紙の話は欠かせません。


日本の紙・・・といえば和紙です。


諸外国の紙は、厚手で脆いけど、和紙は繊細で丈夫です。


 


紙の材料は、楮(こうぞ)や三椏(みつまた)といった植物。


これらの繊維だけを取り出して、細かく砕いて水に浸し、


それにトロロアオイを加えて攪拌(かくはん)して準備完了


 


西洋に多く見られる紙は「タメスキ」といって、


枠に攪拌した水を流し込むだけといった簡単な方法。


とはいえ、紙の厚さが均等になるようにしないといけないから、


流し込み方によっては、漉きむらができてしまう


水分がある程度流れきったのを見計らって、


紙を板に移したら、後は乾くのを待つだけ・・・で完成。


 


日本の和紙は「ナガシスキ」といって、


枠を攪拌した水の中につけて掬い上げたら、


枠を水面ぎりぎりに保ちながら前後に動かす。


すると、枠の中で紙の繊維が絡み合い、平たくなっていく。


水につけては枠を揺らす・・・これを繰り返して欲しい厚さの紙にする。


漉きあがったら、そのまま板に移して乾かす。


 


西洋の紙は乾かすとき重ねられないけど、和紙は重ねて乾かす。


 


作り方を見て解る通り、西洋の紙の方が材料が多く必要になる。


日本は、紙の材料が豊富ではなかったから、


少ない材料で多くの紙を得るために「ナガシスキ」を考え出した。


 


繊維が絡んでいるから、重ねて乾かしても乾けば1枚ずつ取り出せる。


実家で縦長の和紙があったけど、


確かに薄くて繊細で、軽くくっついてて、


ぺりぺりはがすと、しなやかなで薄い和紙が取り出せた。


 


浮世絵(錦絵)は、色の数だけ木の板を用意して重ね刷りしたもの。


印刷で言うところの凸版印刷・多色刷り。難しそうで身近でしょ?


 


普段使う紙は機械で漉いたものだけど、紙を漉く原理は一緒。


目的や用途によって、使う紙も変われば印刷の方法も変わる。


 


その印刷は


じっくり読ませるためのものなのか?


何かをお知らせするものなのか?


記録として残しておくものなのか?


 


それによって紙も変わる。


色がついた紙、透かしが入っている紙、つやつやした紙、


頑丈な紙、手で簡単に裂ける紙・・・いろいろ。


 


新聞紙が明らかに上質でない理由は、


新聞は1日経てば古新聞、その日限りのものだから。


でもそれだけではない。


情報がいっぱいつめるためには、文字の数が増えてしまう。


文字が多いと、真っ白な紙だと目が疲れてしまう。


だから、ねずみ色の丈夫な紙に印刷されている。


 


文庫本や、新書本や、上製本も、


文章を読む本の紙は、決して真っ白な紙じゃない。


 


今度本屋さんに行ったら、紙にもちょっと注目してみて下さい。


 


紙と文字と技術のコラボレーション、それが印刷物なのです


 


>>そんな素敵なものを作る勉強はマスコミ制作学科で


>>体験入学ではミニ冊子作ります


>>体験入学のメニューと日程は?

日本新聞博物館に行こう!

この秋、スペシャル体験入学と称しまして、学外の体験入学を企画いたしました


マスコミ制作学科では、横浜にある「日本新聞博物館」の見学会を行ないます


 


先日、下見に行ってきたんですけど、思ったより楽しめました


その当時の新聞を見ることができるので、思わぬ発見があったりします。


 


例えば・・・


日本語はもともと縦書きの文化なので、上から下、右から左に文章を読みます。


新聞の見出しも、横書きなのに右から読むのです。


・・・で、ある時点から左から読むように変化しているんです。


ちょっと不思議な感じがしますよ


 


実際に使っていた印刷機や、


取材した記事や写真を送る機械なども展示してあって、


新聞が手元に届くまで、驚くほど多くの行程を経ていることが分かるので、


新聞を見る目がちょっと変わります


 


なにより、当時の記事をついつい読んじゃうから、


気がついたら予想より長い時間滞在してしまいました


一人で行くよりは、数人で行った方が断然楽しめる博物館です


 


11月18日に、見学会を行ないます。


「日本新聞博物館」是非一緒に見に行きましょう


 


>>日本新聞博物館について


>>スペシャル体験入学について