担当していた機関誌*で、年に2回、全文の掲載があった。
どんなに長い原稿も、逆に短い原稿も、見開き2ページに収める。
その中に、どうしようもない長い原稿があった。
文字のフォントを小さくしても、長体*をかけても収まらない。
それで、編集者に掛け合って、連番のレポートは、
それぞれ3ページにして偶数ページにする・・・ってことで落ち着いた。
なので、平気だと思ってもう一点長い原稿を3ページで組み版*してしまった。
これが大問題になってしまった。
結果的に、1ページツジツマ合わせのページを増やすことになった。
なので、変則的なページ数になった。
書籍は基本的に16の倍数*ページになっている。
これには意味があって、印刷効率を上げる意味合いもあるけど、
製本したときの強度*に違いが出るという話。
クライアントさんと印刷業者さんの会話で知った事実。
制作の部分しか知らなかった私は、
ページ数が決まっていること以上の意味があることに驚いていた。
出版についての知識は全く無いままに入社し、
仕事をしながらいろんなルールを覚えていけば良いと、
それで横柄に構えていた部分もあったかも知れない。
クライアントさんは、
自分と同等かそれ以上の知識を持っているという前提で話す。
だから、一通りは知っておかないと余計な失敗をしてしまう。
今は、いろんなハウトゥ本*が出ているけど、使いこなせる人はいるのかな?
できる気になってしまってはいないか?私もそんな一人だったから。
学校とは、生きた学習ができる場所、マスコミ制作学科でできること。
機関紙→ある特定の団体向けに出版する雑誌
長体→フォントの縦横比を変えること
16の倍数→一回の印刷でできるページの最大数(1台)
製本したときの強度
→本を綴た後に圧力をかけて糊を定着させ、形が崩れにくくなる度合い
ハウトゥ本→手引書の通称「How to ~」に由来?