技ありの一冊

私は通勤に、東京メトロを使っています。

東京メトロの駅で配布されている、フリーペーパーがあります。
ラックに平積み*されている時は赤い表紙。
手にとって、裏を返してみると青い表紙。

右綴じ*なので、当然本文は縦組みです。

この雑誌は、扱っている記事も好きでよく手にとります。

そして・・・何が技ありかというと・・・

青い表紙・・・まさに表紙です。
裏返しなので、当然左綴じ*っぽい感じになります。
表紙をめくると、違和感を感じさせない紙面なのですが・・・
きちんと横組みなのです!その部分が!!

なんとまぁ、やられた感です

このアイディアはすばらしいと思いました。

なので、ちょっとご紹介しました

気になる人は、ぜひぜひ手にとって見て下さいませ。
何気に今月はスイーツ特集です

平積み→表紙を表にして、積み重ねるように並べるディスプレイの仕方。
      新刊や話題の本などが、店頭に並ぶ時の置き方のひとつ。
      「売れている」って言う意味で使う場合もあるとかないとか・・・

右綴じ→和綴じ(わとじ)と言う場合もある。
      本文(文字)は縦方向に組まれることが多い(国語の教科書)。

左綴じ→本文(文字)を横方向に組む場合の綴じ方(英語の教科書)。

本・デザインのお仕事にユニフォームはあるのか?!

正解は・・・ありません!

ただ、大手出版社の編集さん、営業さんは、
スーツのコトが多いです。

制作の現場では・・・ほとんど私服ですね

スーツで出勤しているのは、
役職のついている人とかでした。
デスクワークが主だったり、
クライアントさんとのやり取りが主だったり。

就職の面接でスーツで伺ったときには、
「出勤する時は、そんなカチッとした服装じゃなくていいから」
といわれたくらいです。

厳密には、会社によります。
私が居た会社は、たまたま私服の会社だったのでしょう。

ただ、スーツ私服境界線は難しいですよね

男の子は、形が決まっているけど、
女の子の場合はどうなのでしょうね

基本は襟付きシャツにジャケット着用がスーツで、
それ以外が私服・・・と勝手に思い込んでいますが

出版系の場合は、
扱っているジャンルが服装にも影響しているかな?
ファッション系の人は、流行を意識した服装をしているし、
学術系の人は、堅めの服装をしているし、
デザイン系の人は、ちょっと奇抜でセンスある服装をしているし。

そんな感じかなぁ?

ちなみに、わが読売理工医療福祉専門学校の先生方の服装は・・・

学科の特徴が出ていますよとだけ言っておこう

オトナってなんだろうね。。。

昨日に続いて、今日もテーマに乗っちゃいます

大人になるってどういうことか?

私の認識では、自分の責任下でできることが増えることです。
その代わり、自分の行動に対して責任を持っていないとダメですが

どういうことかというと、
何か失敗した時に、
アタマ丸めてごめんなさいとか、
これで許して示談金とか、
責任とって辞めます会社とか、
そういうのではないのです

何が原因かを見極めて、
その原因を取り除くか緩和するか、
そのために尽力するコト・・・が責任をとること。

だと思うのですよ。
それができるかできないか、これが大人の境界線。

自分ひとりで解決できるか、
誰かの手が必要か・・・それも見極めが必要です。

ただ闇雲に抱え込んだり、
ただ闇雲に誰かを頼りにしたり・・・これはダメ。

まぁ、行動を起こす前に、
その行動によってどういうコトが起きるかを、
きちんと考えてシュミレーションしてから移すのも大切。

よく、ホウレンソウって言いますよね。
ホウコク・・・異常など何かあったらすぐ報告
レンラク・・・変更などあったらすぐ連絡
ソウダン・・・どうしていいか分からなくなったらまず相談

これって、全部相手がいないとできないことです。
その相手とは・・・上司だったり先輩だったりだったり・・・

さて質問です

誰かが何か言いかけた時、あなたはどうしますか?

「何?どうしたの?」
と、相手が言いかけたことをきちんと聞く体制を作っていたら大人です。

それを、5分でも10分でも、
1時間でも2時間でも、
1日でも2日でも・・・
相手の話が終るまで、
話を折らずにずっと聞いていられたら間違いなく大人です。

だって、お話されるってことは、頼られているってコトでしょ?
頼られるってコトは、
行動に対して責任が取れると認識されているってコトだから。

だから、味方が増える、仲間が増える、大きいことができそうだ

と思うわけです。
皆さんどう思いますか?

あ!学科の話が全くない
何の学科かって
本やポスターなどデザインしたり作ったりする学科だよ

お仕事って。。。

こんにちは、気まぐれ連載「ピックアップテーマに乗っちまえ☆」の始まりです

よく「Work(ワーク)」「Works(ワークス)」って耳にしますよね。
前者は、そのものズバリ!仕事のこと。
後者は、仕事をした結果生み出された作品を意味したりするのです。

さてさて・・・

「仕事」の定義ってなんでしょうね?
お金を稼ぐ手段?
趣味と実益を兼ねたもの?
仕方なくやるもの?

制作のお仕事は、拘束時間が長かったり短かったり。
本当に、お金持ちになりたかったら選んじゃいけない仕事のひとつです
うまく効率よく稼ぐには、効率よく仕事をこなす必要があります。
つまり、締め切りまでにできてしまえばいいので、
例えば制作期間が1ヶ月だったら、1週間でできればあとは自由
とはいえ、雑誌やポスターなど印刷系のお仕事は分業制。
だから、自分の役どころの制作期間というのが大体短い期間なので、
その間はがっつり拘束されるけど、あとは自由だったりする部分もあります。
うまく、メリハリをつければ、形も残る楽しいお仕事です

制作のお仕事は、慣れるまでは結構辛いです
雑誌や会社などによって、細かいルールがあります。
それ以前に、制作会社によって使っているパソコンやソフトも違います。
学校で使っていたパソコンやソフトで、就職先でも制作☆
なんて、素敵なハッピーエンドは訪れることが稀なのです

じゃあ、学校なんて意味ないじゃん

と思ってしまったあなた!
パソコンやソフトの使い方なんて、教本片手になんとかなるのよ

学校とは、本を読んでもわからない、
効率の良い仕事の進め方であったり、アイディアのまとめ方であったり、
そういう部分を学んで、自分自身で試行錯誤して、
自信を持って社会に飛び出すための準備をする場所なんですよ

な~に、偉そうにって感じだけど、本当のことだから仕方ないじゃん。

そんな訳で、私にとって「仕事」とは・・・
教え子に、未来の巨匠がいるかと思うとホクホクしてしまう、
「とっても大変、とっても楽しみなモノ」です

デザインって?!

「デザイン」「創作」はイコールではないのです。

「創作」とは、作り出すことで、
誰に向けて発信しているのか、何を伝えたいのかなんて関係ありません。
ましてや、「自分を表現する」以外に目的はなかったりする場合も・・・。

「デザイン」の場合は、そうはいきません。
誰に向けて発信するのか、何を伝えたいのかを明確にして、
さらにそのために配色やレイアウトとかを考えて作られます。

私の恩師は、デザイナーを合気道に例えていました。
「合気道」は、相手の力を利用して、より大きな力を生み出します。
「デザイナー」はクライアントの要望を聞いて、
それを素敵な形にして、より分かりやすくかっこいいものを考えます。

「創作」の場合、あくまでも作家の「作りたいもの」が最優先されます。
「デザイン」の場合は、第三者の「作りたいもの」が最優先されます。
この辺で折り合いがつかないと、ケンカになっちゃったりします

ただ、この違いって、分かっているようで分かっていなかったりして。

「クリエーター」と「デザイナー」も厳密には違います
「クリエーター」は作り出す人で、
「デザイナー」は構築する人、設計図を作る人。

「みなさ~ん、こんなのを作りましょう」と提案する人が「デザイナー」
「は~い!頑張って作ります~」と言うのが「クリエーター」

「ボクはこんなの作りたいんで、勝手にやらせて頂きます」と言うのが「創作」

現場に置き換えると、
「あれやりた~い」と言うのがクライアントさん。
「じゃあ、こんな感じでどうでしょう?」と提案するのがデザイナーさん。
「それではこんな段取りで作りますか!」と計画を立てるのプランナーさん。
「じゃあ、きみはいつまでにこれをやってね。」と指示を出すのが編集者さん。
「わかりました~」と写真をとるのがカメラマンさん。
「了解しました!」と文章などを考えるのがライターさん。
「わかったぴょんと図やイラストを用意するのがイラストレーターさん。

これを全部一人できままにやるのが「創作」です

なんだか取り留めなくなっちゃった
「デザイン」とは、「ひとりよがいじゃいけないよ」ってコトが言いたかったの
自分は派手な色合いが好きでも、
おじいちゃんおばあちゃん向けのポスターなら落ち着いた色がより良いってコト。
ちびっ子向けなら、形は単純な方がウケが良いってコト。
それを総合的かつ客観的に冷静に考えられることが、
デザイナーさんの資質ってことになる訳です。

難しいよね。そのために学校ってあるんだよ。
特化した学校は多いけど、マスコミ制作学科は欲張りだから一通り学べます

書籍コード

書籍を出版する時、一般の書店などに並べるには書籍コードが必要です。


 


書籍コードって何かというと、書籍に割り振られたIDみたいなもので、


各出版社でしか、それを発行することができません


具体的には・・・本の裏表紙に印刷されているバーコード


どういう形で渡されるかというと、


プラスチックの板みたいなのに印刷されて渡されます


 


出版社も、ただでは書籍コードを発行してくれません。


なぜなら、書籍コードを発行する=出版社公認の商品という意味。


という風にざっくり教わりました


入社して、書籍の制作に携わるという初めて尽くしだったので、


イメージしやすい言葉を選んでくれたみたいです


 


他にも「奥付」については・・・


 


著者→本(の内容)を書いた人


発行→出版にあたっての責任者


企画・制作→アイディアを出したり、編集・制作などの監修をした人


印刷・製本→(印刷代などの)お金を出した人


 


今度、本を読む時にちょっと奥付を気にしてみて下さい


一冊の本でも、いろんな人の手で作られていることが再確認できますよ


 

ジャーナリストの死

昨日、ニュースを見てびっくりしました。


ミャンマーで日本人ジャーナリストが亡くなりました


ご冥福を心よりお祈り申し上げます。


 


数年前にも、やはり似たような事件がありました。


そのご婦人の手記だったかどうか記憶が定かではありませんが、


ご主人の死に対して、


「常に覚悟は出来ていました」


と、毅然とされていたのがとても印象的でした。


 


ジャーナリストとは、常に最先端にある真実を追いかける仕事です。


真実とは、安易に得られるものでもなければ、


暖かく優しいものとは限りません。


人間にも、本音と建前があるように、真実にも本音と建前があります。


それを扱う仕事が、報道でありジャーナリズムです。


だからこそ、真実を見極める眼とゆるぎない倫理観が必要になります。


 


見せ掛けの、付け焼刃の取材では、真実は得られないのです。


 


亡くなったジャーナリストは、死ぬ瞬間までカメラを握っていました。


現場をこの眼で確かめるために、それを記録として残すために、


危険の中に身を投じるジャーナリストは数多く居ます。


 


 


学生だった頃に、ジャーナリズムの世界に誘われたことがありました。


「覚悟ができたら、いつでも声をかけてくれ」


その覚悟は、今も出来ないまま現在に至ってしまいました。


 


ジャーナリズムの最先端に身を置く覚悟は、並大抵ではないと思います。


そして、その人の周りの人々も、同じだけの覚悟が要ります。


人は決して一人であって一人ではないのです。


 


亡くなった方のご冥福と共に、


そのご家族・ご親戚、その方を取り巻いていた方々にも、


深くお悔やみ申し上げます。


 

カタログ写真

商品カタログを作成したときのお話


 


某治療器具の商品カタログの撮影に立ち合わせて頂きました。


とはいえ、商品が大きくて高価なことと、


予算の都合でスタジオではなく、社内の一角での撮影。


 


この時もそうだったのだが、


撮影ってある日突然やってきたりすることもあったりで・・・


 


この日は、上司の思い付きみたいなもので、


「どうせパンフレットの作成はさんがやるんだから・・・」


と、当日になって連れて行かれたのでした。


 


カメラマンと、モデルさんと合流して、商品の待つ会社へ


 


商品写真は、切り抜いてしか使わないので、


なるだけ壁だけの状態を作って撮影。


 


モデルさんも、慣れたもので次々と笑顔でポーズを作ってくれる。


 


こちら側の説明が足りなかったみたいで、


治療器具って感じにはならなかったけど・・・まぁまぁ・・・


 


後日、撮影データを受け取って作成していたら・・・欲しい形が無い!


やってしまいました・・・


色を変えたり、合成したりでそれらしい写真に加工しましたけど


 


このときの上司は、ラフを描いて綿密に打ち合わせて・・・


というタイプではなかったので、まさしくフィーリングとヒラメキ


私も、この時は特に深く考えないで指示出しをしていたので、


ちょっぴり困ったチャンな事態が起きてしまいました


 


結果的には、クライアントさんからは喜んでいただけましたけどね


 


終わりよければすべて良し?

解像度のワナ

携帯で写真を撮るのが当たり前


これが、思わぬ弊害(?)を招いているのです


 


クライアントさんから、原稿と写真を預かりました。


「しゃしんはこれに入っているから」


営業さんに渡されたのはminiSD


恐る恐る中を見てみると・・・やっぱり


携帯で撮影した店内の写真が入っていました


 


写真はみんな一緒・・・ではありません


 


携帯やパソコンで見れる写真の解像度*と、


印刷で使える解像度では全く違うのです


 


ということを、クライアントさんに説明するのに時間がかかりました。


言われたって判らないよね~。


 


携帯で印刷向けの写真を撮影するときは、


モードを変えるとオッケー・・・なこともある。


 


文明が進むと、ヘンな問題出てくるよね~


 


解像度→絵や写真の密度。拡大して粗が見える度合いのようなもの

トンボといえど虫にあらず

印刷物を作成する場合、必ず入るのがトンボ。


これって、断ち切り線を表す記号なのです


形がトンボ(虫)に似ているからこう呼ぶのかな??


 


基本中の基本なのですが、これがちょっぴり落とし穴なのです。


 


クライアントさんに校正に出すとき、


当然、トンボも入った状態で持って行きます。


前面カラーのものであれば問題は無いのですが、


トンボが入る分、余白部分が広く見えます


 


これが魔物で、余白も込みで出来上がりと感じてしまうので、


出来上がってびっくり!なんてことがたまにあるのです


なので、出来上がり線を入れた状態で持って行ったり、


カットした状態のものと両方持って行ったりするのです。


 


いやはや・・・想像よりは具体的にね