山野徹氏からのコメント

現在進行形でお仕事されてる、


山野徹氏のインタビューを本校のサイトで紹介しています


 


記事を読んでいますと共感できる部分が多くあります。


 


マスコミ系の仕事は、書籍にしろ、雑誌にしろ、放送にしろ、


意外と狭き門ではないのです。


ただ、とてもハードなので続かないのです。


 


私の担当した本は、マニアックなので流通にはなかなか乗りませんが、


一冊分の紙面編集とイラストを担当させて頂きました。


出版されるまでは、


会社にいる時間と打ち合わせの時間と家にいる時間が7:2:1。


着替えのために家に帰ってとんぼ返りもしばしばでした。


同時進行で、雑誌の紙面も作っていたので、


時間との戦いで、鬼のような時間配分で仕事していたかも


本当に、働きマンの世界です。


 


通常は、紙面をデザインする人、デザインに沿って紙面を作る人、


文章を考える人、絵や写真を用意する人は別々なのですが、


その時はデザインに沿って、イラストと紙面作りを担当しました。


その前に、企画だったり色々ありますけど。


 


多くの人の手により一つのものが完成するのは、


映画・番組とも共通する部分があります。


その担いてになるお手伝いをするのが、マスコミ制作学科です。


 

大きく聳え立つ壁

初めてHTML*に触れたときの話。


そんなにインターネットが盛んでなかった・・・というか、


世に出始めた頃・・・既にソース*が作ってあって、


その中に記事を書き込む・・・というのが初めてでした。


 


その後、自分でもサイトを持ちたいな~と考え、


本を買って自分で作ってみるけどうまくいかない。


飽き性な私は、そこで一回勉強を放棄しました


 


1年経たずに、今度は手伝いのために知識が必要になりました。


テキストを片手に、その通りに自分でシュミレート。


この時に、形は作れるようになりました。


けど、それはあくまでもテキスト通りであって、


自分の理想に近づける手段も、方法も思いつきませんでした。


なので、7割方で再び挫折・・・。


 


ちょっと余裕が出てきて、それなりに欲も出てきました。


今度はHTMLに加え、JavaScript*を使って動きのあるものを作ろうと画策


これだ!と思うサイトのソースを見たり、自分でも本を買って日々研究。


結果的に、自分のやりたいことまで到達できなかったけど、


9割ぐらいは理想に近い形を作れるようになりました


 


好きこそものの得意なれ


 


って言葉がありますが、自分のこうしたい・ああしたいに近いことって、


どんな状況であろうと頑張れるんです。


まぁ、時間は多少かかる場合もありますけど・・・。


 


ここでのポイントは、挫折をしてもあきらめないこと


みんな出来ないと「だめだー!」って諦めてしまうけど、


それはその時点で出来なかっただけで、その先は出来るかもしれないのです。


諦めてしまうことは、勝手に自分の未来を限定してしまうこと。


これってもったいないです。


 


HTMLは、一度理解してしまえば、作りはシンプルな言語です。


シンプルだけど地味なので、現場でもソフト任せな部分が多いです。


けど、現場の人は言っています。知識がほしい


 


だからこそ、マスコミ制作学科では基礎科目の一部にHTMLが入っています


HTMLをマスターするのが目的ではなく、


問題に対峙した時に、ソースを見て問題点の目星をつけ、


それに対しての対処法を見つけられるようにすることが目的です。


HTMLをマスターするのを、いきなり目標にしてしまうと挫折します。


 


壁は大きい方がいいと言いますが、結果的に越えるのであれば、


何も急がずに少しずつ越えていけば良いのです。


早いに越したことは無いけれど、早いことが必ずしも美徳ではありません。


 


なんとなく、時間に追われる分、結果ばかりを急ぎすぎて、


大切なポイントを見逃すために基礎が脆弱になっています。


応用も大切ですが、基礎があっての応用です。


 


その基礎を身につけるための学校です。


 


HTML→HyperTextMarkupLanguageの略。HPを作るプログラムのようなもの。


ソース→プログラムなどの中身のこと。ここではHTMLのプログラムの部分。


JavaScript→HPで動きをつけたり、ランダムに表示したりできる言語。


注意)HTMLでは基本的にテキストや画像を表示させることしか出来ません。

基本ルール

初めてDTPのお仕事をしたときの話。


見本として、前任者が編集した冊子と一緒に、


まだ手付かずのデータを預かった。


 


???どうすれば良いの???


 


そんな訳で、見よう見まねで紙面を作って出力


ダメダシの嵐ぃ~~


 


文字の大きさ、行間*、キャプション*の入れ方、フォント・・・


 


それなら先に言ってよぉ~と思いながら直し。


 


文字が中心の書籍だと、読みやすさに加え、


全部のページの印象が変わることなく、


文字がおさまっていない体裁が悪いのです


そうとは知らず、私は工夫を凝らして一生懸命詰め込んでしまいました


 


どうやって詰め込んだかと言うと、


フォントサイズを変え、縦横比を変え*・・・やり繰りしたのにぃ


 


確かに、パラパラめくってみると違和感が


 


ついつい、見開き*とかだと全体のバランスって失念しちゃうんですよね


あとは、周りの余白とのバランスとか・・・。


 


見せるたびに注意されるから結構凹みましたけどね


 


そんな時に言われたんですよ。


 


新人さんが完璧だったら、何年もやってるこっちはどうなるの?


そっか!怒られることも新人の仕事なんですね


反省することもね


 


そうそう、最初は色々やってしまうものなんですよ。


社会に出てから、結構失敗するのって怖いですよね。


そのために、学校でたくさん失敗しておいて下さい。


 


それでも失敗してしまったら・・・きっちり対応をすればいいのです


 


私の場合は、マニュアルメモみたいなのを作りました。


メモを取っておけば、迷ったときに困りません。


あと、すかさず聞く勇気(これはいまだに持てないけど)


確認することは、失敗を防ぐ最良の方法のひとつです。


タイミングを見計らうのが大変なんですけどね


 


この時期って、結構、いろんなことが見えてきて、


自分が嫌になったり、会社が嫌になったりする時期なんですよ。


オータムブルーって言うのかな?


なんとなくセンチメンタルになる時期なんですよね


 


そんなときは焦らず、もしもしカメで乗り切りましょう


 


反省しないとダメなになってしまうのでお気をつけあれ


 


行間→文字列と文字列の間の空間


キャプション→写真や図の説明文や名称


(文字の)縦横比を変える→「チョウタイをかける」と言います


見開き→2ページ開いた状態でヒトククリと考える場合によく使う


 

ジャーナリストの死

昨日、ニュースを見てびっくりしました。


ミャンマーで日本人ジャーナリストが亡くなりました


ご冥福を心よりお祈り申し上げます。


 


数年前にも、やはり似たような事件がありました。


そのご婦人の手記だったかどうか記憶が定かではありませんが、


ご主人の死に対して、


「常に覚悟は出来ていました」


と、毅然とされていたのがとても印象的でした。


 


ジャーナリストとは、常に最先端にある真実を追いかける仕事です。


真実とは、安易に得られるものでもなければ、


暖かく優しいものとは限りません。


人間にも、本音と建前があるように、真実にも本音と建前があります。


それを扱う仕事が、報道でありジャーナリズムです。


だからこそ、真実を見極める眼とゆるぎない倫理観が必要になります。


 


見せ掛けの、付け焼刃の取材では、真実は得られないのです。


 


亡くなったジャーナリストは、死ぬ瞬間までカメラを握っていました。


現場をこの眼で確かめるために、それを記録として残すために、


危険の中に身を投じるジャーナリストは数多く居ます。


 


 


学生だった頃に、ジャーナリズムの世界に誘われたことがありました。


「覚悟ができたら、いつでも声をかけてくれ」


その覚悟は、今も出来ないまま現在に至ってしまいました。


 


ジャーナリズムの最先端に身を置く覚悟は、並大抵ではないと思います。


そして、その人の周りの人々も、同じだけの覚悟が要ります。


人は決して一人であって一人ではないのです。


 


亡くなった方のご冥福と共に、


そのご家族・ご親戚、その方を取り巻いていた方々にも、


深くお悔やみ申し上げます。


 

創刊

体験入学で作ってもらう小冊子


どんな段取りでできあがるかをご紹介


 


段取り1


 


これが本になる前。


印刷したてのほ~やほや。


 


 


 


両面に印刷された紙が、本になっていく過程を体験して貰います


 


 


段取り2


 


光にかざしてトンボ*を合わせます。


この作業をきっちりしないといけないのさ


 


 


 


トンボに合わせて紙を折っていきます。器用はあったらいいな


 


 


段取り3


 


折りあがったら本を綴じます。


どうして先に綴じるのか後のお楽しみ


 


 


 


ちょっと特殊なホッチキスを使います。普通のだとちょっと厳しいかな?


 


 


段取り4


 


トンボに定規を合わせます。


カット用のアルミ製の定規を使います。


 


 


 


適当に合わせると出来上がりに影響するので慎重に


 


 


段取り5


 


定規に合わせてカット


一気に切ろうとしないことがコツです


 


 


 


無理に切ろうとすると、定規が歪んでうまく切れないので要注意


 


 


段取り6


 


トンボが見えなくなると困るので、


切りきってしまわないように気をつけましょう


 


 


 


完全に断ち切ってしまうと、仕上がりに影響が出てしまいます


 


 


段取り7


 


裁断が終わると、すっぽり抜ける感じ。


表紙と裏表紙が表になっています


 


 


 


トンボの線の真ん中辺りまで切ると、きれいに本の部分が抜けます


 


 


段取り8


 


綴じた部分で折ったら出来上がり


表紙は実習で作って貰います


 


 


 


これで小冊子の完成ですちょっとした工作のお時間です


 


 


段取り9


 


できあがりはこんな感じ。


手のひらすっぽりのミニサイズです


 


 


 


内容は、マスコミにちょっと役立つ内容になっています


数種類用意する予定なので、コンプリートを目指しておくれ


 


ちなみに表紙のニャンコは・・・内緒


 


トンボ→印刷物を制作する時の基準線。無いと困る。

落とし穴

私が、制作会社に入ってびっくりしたことをご紹介します。


といっても、小さな制作会社ですので、その辺は考慮してね


 


入社して間もない頃、新刊が出たので、


サイトの内容を書き換えるように指示をされたので作業しようとしたら・・・


 


全くもってびっくりなのよ


 


表示がおかしくなっていて、ソース*を見たらこれまた暗号文並の複雑怪奇


どう云う事かと確認してみたら・・・


DTPの感覚で作成したとのコト・・・トホホ・・・


 


印刷物でできる事とWebでできることは似ているけれど違います。


大きな違いは、その作り方にあるかもしれません。


レイアウト*の方法・・・と言う表現が正しいかどうかは分かりませんけど


 


印刷物の場合、画像の位置、文字の位置など細かく設定する必要があります。


なぜなら、そのまま出来上がりに反映してしまうからです。


 


Webの場合、文字など細かく設定することも出来ますがリスクを伴います。


閲覧者の環境などに依存するため、


閲覧者の立場を考慮して制作する必要があるのです。


このことをユーザビリティといいます。


 


印刷業からWebへの移行が目立つ傍ら、


Webについての知識が追いついて居ないままという現状があります。


 


どうしてか?


 


見てくれは似ているけど、Webはプログラム*なんです。


だから、修正をしたり更新をしたりしようとすると、


プログラム(=中身)を理解していないと難しいのです。


簡単な更新は出来ます。


けど、「もっとこうしたい!」と欲が出たときに壁に当たります。


 


それで、自分が作りたいWebの画面を画像で作ってしまうのです。


そうなると、更新はおろか修正が必要なとき、とても大掛かりになります。


なにより、大きな画像は見るだけでそこそこ時間がかかるので、


閲覧者は総てを見ないうちに他へ行ってしまうのが殆どなのです


 


話がそれちゃったけど、


Webはhtmlなどのプログラムをブラウザソフトで起動して表示します。


つまり・・・こんな感じ。


 


英文(=htmlファイル)



翻訳(=ブラウザソフト)



和文(=Web)


 


と言う具合なのです。


だから、ファイルの内容が多ければその分時間がかかると言うこと。


 


印刷業をしている人って、プログラムには疎い人が多いから、


案外その辺の絡みを知らない人って多いのです。


 


え?Web制作ソフトが使えるから良いって?


確かにそれも一理あるけど、トラブルが起きたときに対処できるか??


ここがポイントです


 


入門編としてWeb制作ツールはとても良いですけど、


それだけではどうにもならなくなるコトがあることに気づくはずです。


 


まぁ、文字を追うのはどっちも同じなんだけどねぇ~


 


ソース→HTMLファイルなどのプログラムのこと


レイアウト→文章や文字などの見た目の構成


プログラム→パソコンのための命令文

読書の秋と本の虫

涼しくなってきました。秋の夜長は読書の秋


 


出版系で働く人の多くは、自身も読書家であることが多いです。


それも、ちょっと難しい本から軽めの本までさまざまです。


ジャンルを決めている人もいれば、ジャンルを問わない人もいて。


話してみると、意外な一面が見えたりで。


 


また、長年愛読している雑誌の出版社などに、


当たって砕けろで、自分を売り込みに行った人など、


密やかな武勇伝もあったりなかったりで


 


「好き」を仕事にしている人が多いから、


締め切り間際まで「これで辞めてやる~」なんて言っているくせに、


入稿終われば「次行ってみよ~」と張り切る人が殆んどです。


 


ただ、噂通りハードです


 


その分、出来あがったものを手にとる時の感動はひとしおです


 


あ~話がずれちゃった


 


そう言う訳で、書店を周るだけで、気分転換&息抜きになったりする訳で。


お給料が出た後なんかは、勢い余って大人買いなんて暴挙も


家中の書籍を集めたら、とんでもない数字になりそうで。


 


それに拍車をかけるのが・・・フリーマガジン


無料だからって侮れない切り口鮮やか技ありな一冊が結構多いのです


ついつい貰って来てはためてしまうのです


 


携帯小説もよいですけど、書籍の中のワンダーランドも素敵ですよ~


 


だけど私は、「読書の秋」より「食欲の秋」だわ

小冊子作りました

体験入学に参加してもらって、手ぶらで帰すのもナンなので、


手のひらにすっぽり入る小冊子を用意しました


 


あ!勘違いしないで下さい。ポイポイ配っている訳ではありません


最終工程から製本まで参加した方にやって頂いています


マスコミ制作ですからね、きっちょり制作して頂きます


 


つまり、自分で作った本をお持ち帰り頂いている訳です


 


とはいえ、短い時間に始めから作る時間はないので、


大まかな内容は作ってあるので、


ちょこっと制作の実習をしてから印刷→製本という段取りで


気になる内容は、マスコミ制作の豆知識っぽいものになっています。


最初の一冊は、印刷に関する知識です


身近に役立つ内容を選んでいます。


 


何種類か用意する予定ですので、コンプリート目指して下さい


 


ちょっとぉ~別に手抜きしている訳ではないわよ~

印刷物の行く末

ペーパーレスを推奨する傍ら、


印刷物の需要って、そうそう減っている訳ではないのです。


ただ、所有から共有に変化しているのかな・・・なんて、


個人的には思ってみたりするのです。


漫画喫茶とか、古本屋さんとか、多岐多様になってきているじゃない?


 


それから日本だけでも、たくさんあふれるフリーマガジン。


ちょっと前に、韓国でもフリーマガジンの需要について、


ニュースで特集まで行かなくても取り上げられていました。


お気軽、お手軽、手に取れるってのが良いのかなぁ?


クーポンついてるしね


 


とはいえ、携帯1人1台時代


携帯小説やらブログやら、携帯が文庫本代わりになったりして、


携帯で小説を読んだり、新聞読んだり、雑誌読んだり。


携帯ゲーム・・・なんてのもありますけど


 


都心部は、電車に揺られる時間がとても長いので、


その時間をうまく活用して、退屈しない工夫が、


ひとつの文化みたいに根付いているのかな?なんて。


 


そんな感じで、たとえ携帯なりゲーム機なりの、


電子機器類が発達しようとも、書籍の需要は決してなくならないでしょう?


電車に乗って見廻すと、本を持っている人って結構居ますよね


 


数百年後、数千年後、データは失われても、


紙に印刷したもの(特に白黒のシンプルなもの)は決して失われないのです。


 


 


さて、数千年後の歴史家たちが、


今の我々の時代を研究しようとした時、いったい何で時代を探るのでしょうか?


総てコンピューターの中に、データとして残っているのでしょうかね?


それとも、メモリーとして小さなキーホルダーみたいなのに詰まっているのかな?


 


なんて考えると、既に数千年の歴史を経ている紙ってすごいなと思うのです。


その、“紙”に残すものを考えたり、作っていくのが、


マスコミ制作学科なのかな・・・って(フリが長いって


 


放送映像学科は、“今”をリアルタイムに伝える人を育成する学科です。


マスコミ制作学科は、“今”をカタチにして残す人を育成する学科です。


その“カタチ”は、書籍かもしれないし、Webかもしれないし、


はたまたたった1枚の紙っ切れかもしれません。


けど、それが残って歴史を経て、


自分の居た形跡なんてかけらも無い時代の人の目に触れたら、


なんだかちょっとかっこいいかな・・・なんて考えてみました。


あ、けどインクによっては水に溶けるし、火には燃えちゃうし・・・。


結構、きれいに残っていくのってサバイバルかもしれない


妄想するのは自由ってことで


 


ねぇねぇ、印刷物を見る目がちょっと変わるでしょ?

出動命令

取材って、急に決まることがあって。


出社してすぐ移動・・・なんて悲劇も


 


移動している最中に、次はドコドコってコトだってあり得ます。


もう、何でもありです。


 


これは人から聞いた話だけど・・・


 


きみきみ、どうせ時間あるよね。ちょっとここに行ってきなよ。


・・・えぇ(渡されたメモには、決して一人では行かないような場所)


大丈夫、大丈夫取材の話はつけてあるから、よろしく~


・・・


 


なんて形で、取材に行くことも多々あったとか無かったとか・・・。


 


書籍や雑誌などの内容にもよるみたいですけど、


潜入取材や、相手にばれない様に・・・なんてコワイこともあるそうです


 


そうかと思えば、実際に体験取材なんて楽しいものもあります


 


これは、運と日頃の行いと言動によるのでしょうかね?


 


断る勇気も必要です但し、その後のコトも考えてね


 


駆け出しの頃って「断る→さようなら」だったりするよの