インバータとは

インバーターとは

 みなさんは「インパータ」ということばを耳にしたことがありますか。


  最近は色々なところに、この「インバータ」がつかわれています。ごく身近なところでは、家庭用のエアコン、冷蔵庫、洗濯機などモーターを動力源にするものや、蛍光灯などの照明器具などにも使われています。


 では、「インバータ」っていったい何者でしょう。


  「インバータ」とは、逆変換という意味で、電気の世界では、直流を交流に変換する装置で、これと逆に交流を直流にする装置を順変換装置または「コンバータ」といいます。 みなさんが家で使っている電源は、プラスとマイナスの極性が周期的に変化する交流です。


 ですから、エアコン、冷蔵庫、洗濯機などでつかわれている動力源であるモーターは、交流モーターです。交流モーターは構造が簡単で故障しにくく、メンテナンスが容易であるので非常に良く使われます。


  しかし、欠点もあるのです。交流モーターは電源の周波数に比例して回転数が変化するのですが、家庭用の電源は周波数が一定であるため回転数があまり変化させることができないのです。


 「インバータ」がないころは、負荷の変化に対応するには、電源のオン、オフ制御か機械的に回転数を変化するしかありませんでした。これでは、効率が悪く、電力損失が大きく、今でいう省エネとは程遠いものでした。


 「インバータ」は電源の交流を一旦、直流に変化し、それを可変周波数、可変電圧に変換する装置です。これはすべて、サイリスタやIGBTなどの電力変換半導体デバイスで構成されており、優れた安定性、制御性、省エネ性を兼ね備えています。


 また、皆さんがよく利用する電車や新幹線も、最近はインバータが積まれており、交流モーターを制御しています。さらにインバータは多方面で活躍しており、その技術革新は日進月歩で、今後ますます必要性が増してくるでしょう。


読売理工医療福祉専門学校 電気電子学科