情報配線施工技能士【電気系資格その14】

技能士とは、働く上で身につけるべき、または必要とされる技能の程度を国が証明している資格です。
平成30年度現在、情報配線施工職種を含めた130職種の技能検定が、職業能力開発促進法に基づき実施されています。

1級、2級、3級の等級区分があり、最上位の1級情報配線施工技能検定の合格者には厚生労働大臣名で合格証書が交付され、1級情報配線施工技能士と称することができます。

情報配線施工技能検定は、名称にあるとおり施工技能のスキルレベルを証明するものです。
ですから、光ケーブルとメタルケーブルの配線施工が実技試験範囲と定められており、電気工事士試験と同じように市販の材料を用いた作業試験が実施されています。

情報配線施工職種は、高度情報通信推進協議会が厚生労働大臣指定試験機関として、技能検定を実施しています。
同協議会では情報ネットワーク施工プロフェッショナル (iNIP:Information Network Installation Professional)という民間資格を当初より認定しています。
iNIPで認定する技能・技術の体系化にあたっては、平成10年(1998年)からACS(Advanced Connectivity Services)という名称で統合配線システムの構築をグローバル展開していたIBMの当時の思想も反映されています。
光ケーブル研修

本校電気電子学科では平成26年度(2014年度)の職業実践専門課程認定申請以来、年2回開催している教育課程編成委員会には高度情報通信推進協議会の役員に毎回ご参加頂いています。
また、同協議会で4年間技能検定委員として試験問題作成に携わった1級情報配線施工技能士で、官公庁やメガバンクなどの現場でLAN配線等情報配線施工の実務経験がある、電気電子学科専任教員による電気通信系科目の授業を平成31年度(2019年度)より予定しています。

電気通信主任技術者【電気系資格その13】

事業用電気工作物の工事・維持・運用のために電気主任技術者の配置が電気事業法で定められているように、事業用電気通信設備の工事・維持・運用のために電気通信主任技術者の配置が電気通信事業法で定められています。

電気主任技術者は電圧によって第一種、第二種、第三種と分けられていますが、電気通信主任技術者は専門分野によって伝送交換主任技術者と線路主任技術者に分かれています。

伝送交換主任技術者は伝送、無線、交換、データ通信、通信電力のうちいずれか一分野、線路主任技術者は通信線路、通信土木、水底線路のうちいずれか一分野の専門的能力が、設備管理やセキュリティ管理、法規などと共に国家試験で問われます。

資格取得方法は国家試験に合格する他、国の認定を受けた養成課程を修了する方法があります。

資格者の業務範囲は次のとおりです。
・業務計画の立案と、業務計画に基づく業務の適切な実施
・事故発生時の指揮命令と、再発防止計画の策定
・工事、維持、運用を行う者に対する教育 など

具体的な業務の中に、定期的なソフトウェアのリスク分析及び更新に関する事項がありますが、ソフトウェア開発の外部委託が進む中、事業者自身では詳細が把握しにくくなっている「ソフトウェアのブラックボックス化」の進展が、電気通信事故に関する課題のひとつとなっています。

そういった電気通信事故に関する課題を解決するために、電気通信設備を取り巻く環境の変化を踏まえ、資格者に求められている知識・能力の確保について検討が必要とされています。

IoTサービスの安全確保【初学者の電気通信その3】

IMG_0018総務省情報通信審議会のIPネットワーク設備委員会第一次報告では、電気通信回線設備のIoTサービスの安全・信頼性を確保するための資格制度の在り方について、継続的検討課題のひとつとして取り上げています。

背景として次の3点があります。
1.サイバー攻撃等によるインターネット障害等の増加
2.電気通信回線設備工事等へのセキュリティ技術者のニーズ
3.IoT普及に伴う工事担任者等のスキルや役割の整理

平成30年3月現在での電気通信サービスの契約数は次のとおりです。
 移動電話(LTE以前の携帯電話とPHS) 1億7,268万
 LTE(3.9G-4G) 1億2,073万
 IP電話 4,244万
 固定系ブロードバンド 3,935万
 固定電話(加入電話とISDN等) 2135万

2000年には移動電話の契約数が固定電話サービスを抜いて現在に至っています。

NTT東西が99.8%のシェアを持つ固定電話は、現在の電話線をそのまま変更せずに、NTT東西の電話局内で交換機からメタル収容装置への移行を、2025年頃までに完了させる計画でいます。
2025年頃には固定電話もIP電話と同じIP網(NGN)に統合され、アナログ設備からIP設備へ発展した全国の電気通信回線設備は、更にオープンなマルチベンダー設備へと進展していく予定です。

IoT機器の普及とあいまって、多種多様な端末設備が全国の電気通信回線設備に接続されることになるため、電気電子系の学校で通信工学を学ぶ学生にとっては、活躍の場が更に広がっていくということがいえるでしょう。

学園祭の打ち上げ!!2018

20181130学園祭打上毎年恒例の学園祭の打ち上げを、先週の金曜日、11月30日に行いました。

6年前には、たこ焼き屋担当の「タコ先生」が打ち上げ担当でしたが、今は、フライドポテト担当の先生が打ち上げを担当しています。

午前中の授業を終えた後、学園祭のときには、学科の展示会場となった3階電気実験室に1年生と2年生の学生が集まり、当日の授業を担当されている、電力会社や照明器具メーカー出身の非常勤講師の先生もご一緒においしいお弁当をいただきました。

大手電気機器メーカーでの勤務経験もある、社会での実務経験も豊富な、フライドポテト担当の先生のおかげで、6年前のような想定外の事件は発生せず、無事に打ち上げを終了しました。

6年前の「タコ先生」は、その後、教員としての経験を積み重ね、今では情熱的で、あるときは厳しく、そしていつも学生のことを真剣に考えている、素敵な先生になっています。

是非オープンキャンパスなどで、そんな先生たちの模擬授業を体験してください。

6年前の事件の数々は、次のリンク先でお楽しみください。

学園祭の打ち上げ!!(2012年11月22日)
http://blog.livedoor.jp/yomiuri_denki/archives/52090024.html