IoTサービスの安全確保【初学者の電気通信その3】

IMG_0018総務省情報通信審議会のIPネットワーク設備委員会第一次報告では、電気通信回線設備のIoTサービスの安全・信頼性を確保するための資格制度の在り方について、継続的検討課題のひとつとして取り上げています。

背景として次の3点があります。
1.サイバー攻撃等によるインターネット障害等の増加
2.電気通信回線設備工事等へのセキュリティ技術者のニーズ
3.IoT普及に伴う工事担任者等のスキルや役割の整理

平成30年3月現在での電気通信サービスの契約数は次のとおりです。
 移動電話(LTE以前の携帯電話とPHS) 1億7,268万
 LTE(3.9G-4G) 1億2,073万
 IP電話 4,244万
 固定系ブロードバンド 3,935万
 固定電話(加入電話とISDN等) 2135万

2000年には移動電話の契約数が固定電話サービスを抜いて現在に至っています。

NTT東西が99.8%のシェアを持つ固定電話は、現在の電話線をそのまま変更せずに、NTT東西の電話局内で交換機からメタル収容装置への移行を、2025年頃までに完了させる計画でいます。
2025年頃には固定電話もIP電話と同じIP網(NGN)に統合され、アナログ設備からIP設備へ発展した全国の電気通信回線設備は、更にオープンなマルチベンダー設備へと進展していく予定です。

IoT機器の普及とあいまって、多種多様な端末設備が全国の電気通信回線設備に接続されることになるため、電気電子系の学校で通信工学を学ぶ学生にとっては、活躍の場が更に広がっていくということがいえるでしょう。