2年生の電気工事実習 ~卒業に向かって最後の追い込み~

始まる前は長いと思っていた冬休みも、気が付いてみればあっという間に終わってしまいました。

毎週の授業も時間割通りに再び始まり、1年生は進級に向かって、2年生は卒業に向かって、最後の追い込み期間に入りました。

経済産業大臣が認める第二種電気工事士養成施設になっている本校の電気電子学科の授業で、力を入れて取り組んでいるのが「電気工事実習」です。

一般的な電気系学科を持つ学校では、電気回路理論や電子回路の講義で学ぶ理論の検証を行う電気工学系の実験実習の授業があるのは当たり前ですが、本校の1年生は「基礎実験実習」が月曜日の午前中にある他、木曜日と金曜日の午前中は「電気工事実習」があります。2年生は火曜日の午前中に「応用実験実習」がある他、水曜日の午前中に「電気工事実習」があります。
1年生は授業全体の3割近くが電気工事実習の時間になります。
基礎実験実習も含めると、授業全体の4割の時間を電気実験室で過ごすことになります。
これは専門学校だからこそ経験できる、貴重な時間の使い方だと思います。

1年生は、絶縁電線の処理の仕方から始まり、ケーブル工事、金属管工事、そして合成樹脂管工事等を1年間かけてマスターします。

2年生は、立面で1年生のときに学んだ各種工事を再度実習で体験し、体に覚えこませます。
第二種電気工事士養成施設ですから、第二種電気工事士の範囲をきちんとマスターすればそれで十分なのでしょうが、電気工事の世界で第二種電気工事士資格の取得は、電気工事業界のスタート地点に就くことが許されることに過ぎません。

職に就いて経験を積み重ねる過程で、担当できる工事の範囲は、更に広く、そして深くなっていきます。
本校では従来から、卒業生の皆さんが社会に出ても困ることが無いように、電気工事実習では第二種電気工事士の作業には含まれない電気工事の実習も行っています。

卒業判定を最終的に左右する2年生の後期期末試験までの約4か月間は、引き込み工事、リモコンリレー、ネオン工事、シーケンス工事、プログラムリレーなどの実習も行っています。

電気工事士は電気工事ができればそれで良いという職業ではありません。
担当する電気工事に関連する、幅広い設備に関する知識を持っている必要があります。
その上で創意工夫して、お客様の希望を実現する。
これが電気工事の世界です。

卒業が近づいている2年生は電気工事実習で、シーケンス工事に取り組んでいます。
主回路の工事はもうお手のもの。
そして、タイムチャートを見て、操作回路をKIV線でどう組み立てるかということが、現在の2年生の課題です。

単なる電気工事士の育成ではなく、本当に社会で役に立つ電気工事技術者の育成が、本校電気電子学科が目指しているところです。

シーケンス工事01

シーケンス工事02
シーケンス工事03

シーケンス工事04
シーケンス工事05

シーケンス工事06